「専門学校で学んだ基礎は、本当に実務で役に立つのか?」
そう感じている方に向けて、私自身の実体験をもとに、専門学校で学んだ基礎を、実務経験後に振り返って正直に評価します。私は別業種から専門学校を経てIT業界へ転職しました。当時は座学ばかりの毎日に疑問を感じることもありましたが、現場に出て数年経った今、その価値を改めて実感しています。
この記事では、在学中に感じていた不安から、実務で「あって良かった」と痛感した知識まで、包み隠さずお伝えします。2年間の学習がどのように今のキャリアに繋がっているのか、具体的なエピソードを交えて解説します。

在学中に抱いていた「正直なモヤモヤ」
専門学校に通っていた当時、私は期待よりも不安の方が大きかったです。特に以下の3点については、毎日モヤモヤしていました。授業を受けながらも、「これ、本当に仕事で使うのかな?」と自問自答する日々が続いていました。
- 実務イメージが全く湧かない:理論やアルゴリズムの話ばかりで、これがどう仕事に繋がるのか見えなかった。
- コードを書く時間が意外と短い:資格対策の座学が多く、プログラミングをもっとやりたいのにという不満があった。
- 転職への不安:これだけ学んでも、現場で通用するスキルが身についている実感が持てなかった。
大人数で学ぶ環境では、どうしても資格取得や平均的なスキルの習得が優先されます。当時の私は、「この知識は本当に実務で使うのだろうか?」と疑心暗鬼になっていました。周りの学生がスイスイ理解しているように見えて、自分だけが取り残されているような感覚に陥ることもありました。

実務経験後に確信した「基礎の本当の価値」
現場に出て数年が経ち、いくつものプロジェクトを経験した今、断言できるのは「基礎は後から劇的に効いてくる」ということです。プログラミング言語の文法はググればすぐに出てきますが、その根底にある概念は一朝一夕では身につきません。
実務で特に「学んでおいて良かった」と感じたのは、以下の3つの領域です。
- Linuxの知識:サーバー設定やトラブル対応で、黒い画面(ターミナル)への抵抗がないことが大きなアドバンテージになった。
- ネットワーク・OSの概念:ブラウザがどうやって情報を取ってきているかという仕組みを知っていることで、バグの原因特定が早くなった。
- データベースの基礎:SQLの構文だけでなく、データの持ち方(正規化など)を知っていたことが、効率的な設計に繋がった。
在学中は抽象的でつまらなく感じた知識も、実務という「パズル」を埋めるための重要なピースでした。例えば、Webアプリで謎の遅延が発生した際、ネットワークのOSI参照モデルを理解していれば、どこにボトルネックがあるかの見当がつきます。こうした基礎があるからこそ、新しい技術の習得も早くなるのです。
役に立った知識 vs ぶっちゃけ使わなかった知識
正直なところ、全ての学習内容が100%活用されているわけではありません。実務において何が本当に重要なのか、私の独断と偏見で整理してみました。今後の学習の優先順位を決める際の参考にしてください。
| ジャンル | 実務での重要度 |
|---|---|
| インフラ・ネットワーク基礎 | ★★★★★(トラブル時に必須) |
| DB・SQLの基本 | ★★★★★(どんな開発でも使う) |
| オブジェクト指向の考え方 | ★★★★☆(設計力を高める土台) |
| 資格試験の細かい用語暗記 | ★☆☆☆☆(ググればOK) |

基礎学習の「正しい向き合い方」
これから学ぶ方に伝えたいのは、「基礎学習と実務経験は、どちらが先でもいい」ということです。専門学校でじっくり土台を作るのも一つの手ですし、スクールで早く転職して現場で揉まれながら基礎を埋めるのも合理的です。大切なのは、どちらの道を選んでも「学び続けること」です。
もしあなたが転職を最優先するなら、専門学校よりもスクールの方がコスト・時間の面で優れているのは事実です。最短距離でエンジニアになりたいなら、迷わずスクールを選んでください。一方で、専門学校で学んでいる最中なら、「この知識は数年後の自分を助ける武器になる」と信じて、目の前の学習に取り組んでみてください。今やっている退屈な計算も、将来大規模なシステムを構築する際のヒントになるかもしれません。
将来的にフルリモートで働きたい、高単価な案件を獲得したいと考えているなら、土台となる基礎がしっかりしていることは、大きな武器になります。以下のポイントを意識して、日々の学習を進めてみてください。
- 「なぜ?」を掘り下げる:ただコードが動くだけでなく、なぜその仕組みで動くのかを常に考える癖をつける。
- アウトプットを増やす:学んだ基礎を使って、自分なりの小さなツールやアプリを作ってみる。
- 最新技術と基礎を結びつける:AIやクラウドなど新しい技術が出てきたとき、それがどんな基礎知識の上に成り立っているかを考察する。

まとめ:無駄な学習なんて一つもない
専門学校で学んだ基礎は無駄だったのか、という問いに対して、私の答えは明確に「NO」です。座学中心で苦労した時間も、実務と結びついた瞬間に大きな自信へと変わりました。むしろ、基礎がないまま現場に出ていたら、もっと遠回りしていたと感じています。
エンジニアは一生勉強が続く仕事です。その長いキャリアのスタート地点で、「基礎を大切にする」という姿勢を身につけられたことこそが、私にとっての最大の価値でした。

目先のスキルだけでなく、普遍的な基礎知識を積み上げていくことで、時代に左右されないエンジニアになれるはずです。
この記事のまとめ
- 在学中に感じる「この知識は無駄かも」という不安は、実務を経験すれば解消される。
- Linux、DB、ネットワークの基礎は、現場でのトラブル解決力に直結する重要な武器。
- 基礎があれば新しい技術の習得が早くなり、長期的な市場価値を高めやすくなる。
- 最短で転職したいならスクール、じっくり土台を作りたいなら専門学校と、自分の目的に合わせて選択しよう。
