IT業界への転職を考え始めたとき、多くの人が最初に迷うのが、専門学校に通うべきか、プログラミングスクールを使うべきかという選択だと思います。
私自身、別業種からIT業界へ転職する際に専門学校を選び、その後エンジニアとして実務を経験しながらキャリアを積んできました。数年働いてきた今、当時の選択を振り返って思うのは、「転職を目的にするなら、プログラミングスクールの方が合理的だった」という結論です。

この記事では、専門学校に実際に通い、さらに実務を経験した立場だからこそ書ける視点で、専門学校とプログラミングスクールの違いを正直に比較します。
IT業界への転職で多くの人が迷う2つの選択肢
IT業界への転職を目指すとき、多くの人が直面するのが「どこで学ぶか」という選択です。主な選択肢として、以下の2つが挙げられます。
- 専門学校:2年制や3年制で、IT의基礎から体系的に学ぶ教育機関
- スクール:数ヶ月〜1年程度で、転職を目的とした実践的な学習を行う施設
この2つは、一見似ているようで、実は目的も仕組みも大きく異なります。どちらを選ぶかによって、転職までにかかる時間や費用、そしてその後のエンジニアとしての歩み方が大きく変わってきます。そのため、自分の目的に合った選択をすることが非常に重要です。
私自身の経歴(別業種→専門学校→エンジニア)
まず、この記事を書いている私自身の経歴を簡単に紹介します。私は別業種からエンジニアを目指し、以下のルートで現在のフルリモートエンジニアというキャリアを築きました。
- 別業種からIT業界への転職を決意
- 専門学校に通ってITの基礎を2年間学習
- 1社目の実務経験を経て、2社目でWeb業界へ転職
- 現在は地方在住のまま、都内の会社でフルリモート勤務
専門学校では基本情報の対策やLinuxの基礎など、土台となる知識を学びました。この経験を通じて、「基礎は無駄ではなかった」と感じる一方で、「転職という目的で見れば、もっと効率的な選択肢があった」という率直な感想も持っています。その理由を詳しく解説していきます。

専門学校とプログラミングスクールの違い【全体像】
専門学校とプログラミングスクールの最大の違いは、その「目的」にあります。まずはそれぞれの特徴を整理してみましょう。
それぞれの役割の違い
- 専門学校:ITの基礎知識や資格取得、幅広い基礎力を時間をかけて身につける「教育機関」
- スクール:未経験から短期間でIT業界へ転職させることを最優先した「就職支援サービス」
この「目的の違い」が、学習内容・期間・費用・転職支援のすべてに影響してきます。比較表にまとめると以下のようになります。
| 項目 | 専門学校 | プログラミングスクール |
|---|---|---|
| 学習内容 | 資格対策、基礎理論、座学中心 | 実践的な開発、ポートフォリオ制作 |
| 期間 | 2年〜3年 | 数ヶ月〜1年 |
| 費用 | 約200万円〜400万円 | 約50万円〜100万円 |
| 転職支援 | 一般的な就職サポート | 非常に手厚い(企業紹介含む) |
この比較からも分かる通り、「転職を最優先にするなら、プログラミングスクールの方が時間も費用も合理的」です。

専門学校で学んで良かった点と現実
専門学校に通って良かったと感じるのは、やはりITの土台となる知識を体系的に学べたことです。具体的には、以下のような知識が実務に入った後の理解を助けてくれました。
- 基本情報技術者試験で学ぶコンピューターの基礎理論
- Linuxコマンドやサーバーの概念
- ネットワークの仕組みやプロトコルの理解
- SQLやデータベースの設計思想
例えば、サーバー設定やトラブルシューティングの際、「あの時学んだOSの仕組みはこういうことだったのか」と繋がる場面が多々あります。基礎知識は後からじわじわと効いてくる、これは間違いありません。
ただし、一つ重要な現実をお伝えすると、基礎は転職してからでも学ぶことが可能です。むしろ、実務で必要に迫られてから学ぶ方が、格段に理解のスピードが上がります。そのため、何年もかけて「座学で基礎を固める」ことが、必ずしも正解とは限りません。
専門学校で感じた正直なデメリット
一方で、転職というゴールから逆算すると、専門学校にはいくつかのデメリットもありました。実際に通って感じたのは、以下の点です。
- 座学中心の限界:現場での「仕事としてのエンジニア」がイメージしにくい
- 時間的・費用的コスト:2〜3年という歳月と数百万円の学費が必要
- 実務との乖離:授業で扱う技術が古く、現場でそのまま使えないことがある
大人数向けの講義では、実際の開発現場でのスピード感やチーム開発の進め方を具体的にイメージするのは難しく、将来への不安を感じることもありました。「早く実務経験を積んで成長したい」という人にとっては、専門学校はやや遠回りになってしまう可能性があります。

プログラミングスクールが転職に強い理由
スクールは単なる学習の場ではなく、転職を成功させるためのプラットフォームです。スクールが転職に強い理由は、以下の仕組みにあります。
- ビジネスモデル:企業へ受講生を紹介することで利益を得るため、支援が本気
- ポートフォリオ制作:実力を見せるための成果物を短期間で作れる
- 企業とのコネクション:未経験者の採用に意欲的な企業との接点が豊富
未経験転職で企業が見るのは、即戦力のスキルよりも「学習意欲」や「やり切る力」です。スクールを完走したという実績は、それ自体がポテンシャルの証明として機能します。履歴書の添削や模擬面接など、転職に特化したサポートを受けられるのは大きなメリットです。
将来的にフルリモートを目指すなら
もしあなたが将来的にフルリモートで働きたいと考えているなら、最初の1社目選びは極めて重要です。以下の経験を積める環境を意識してみてください。
- Web系の開発経験(特に需要の高いモダンな技術)
- AWSなどのクラウドインフラに触れる経験
- チャットツールなどを活用したリモートワークの素地がある環境

いきなりフルリモートの会社に入るのは難しくても、こうしたスキルを積める環境に入れば、2〜3年後には自由な働き方が現実的になります。Web業界への転職に特化したスクールを選ぶことは、フルリモートへの最短ルートと言えるかもしれません。

結論:転職を目的にするならどちらが合理的か
私自身、専門学校での学びを大切にしていますが、もし今ゼロから転職を目指すなら、迷わずプログラミングスクールを選びます。理由は、「時間・費用・転職サポート」のすべてにおいて、エンジニア転職という目標に対して効率的だからです。
実務に入ってから気づいたのは、エンジニアとしての本当の学びは現場に入ってから始まるということです。まずは早く実務の門を叩き、現場で経験を積む。そのための手段としてスクールを活用するのが、現代のエンジニア転職において最も合理的な選択肢ではないでしょうか。


この記事のまとめ
- 専門学校は基礎を学べるが、転職までのコストと時間が大きい
- スクールは転職成功が前提の仕組みであり、非常に効率的
- フルリモートを目指すなら、早く実務経験を積める道を選ぶべき
- 就職はあくまでスタート。その後のキャリアは自分次第でいくらでも変えられる

